Phenom 9000シリーズ発売

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AMD Phenom Quad-Core Processors

Realize New Possibilities with True Quad-Core Technology

AMDのクアッドコアプロセッサ フェノム9000シリーズが発表されました。英語のページにはFeaturing true multi-core designのように「true multi-core」あるいは「True Quad-Core」など、『真のマルチコア』であることが強調されています。キャッチコピーはAre you“ネイティブ”?。「本来のクアッドコアプロセッサなの?」と少し表現が抑えられていますね。
phenom

新しく発売されたPhenom 9000シリーズは、コードネームBarcelona(バルセロナ)と呼ばれている1つのダイ上に4つのCPUコアを持つCPUで、各コアには512KBの2次キャッシュ備えます。今迄のAthlon X2シリーズと大きく異なるのは、さらに各コアで共有される2MBの3次キャッシュメモリーを内蔵したことです。これによりアクセス頻度の高いデータへのアクセス時間が短縮され、性能が向上するとされています。

今回発売されたPhenom 9500は2.2GHz,TDP95W、対応ソケットはSocket AM2+です。BIOSの対応しだいではAM2でも動作させられることになっていますが、この場合HyperTransportの帯域や対応メモリ(DDR2-800迄)、Cool'n'Quietの機能の一部が制限(Split Power Planeには対応できない)されるはずです。

Cool'n'Quiet™ 2.0テクノロジ

Phenom 9000シリーズの消費電力管理機能は従来製品より大きく進化し、コアとメモリコントローラへの供給電力源を分離するなど、対応AM2+マザーではプロセッサの性能要求に応じて性能ステートと機能を自動的に調整できる構造になっています。逆の見方をすれば、ここまでやらないと現在のプロセッサでは消費電力を抑えるのが難しくなっているということなんでしょう。Cool'n'Quiet2.0技術は以下。

Independent Dynamic Core
使用状況に応じて各コアを異なる周波数で動作させ、それを動的に変化させる機能。これにより優れた性能効率を提供する。電圧については書かれていませんが構造上各コアに供給されるのは同一電圧ですね。CPU内で行われる処理ですから既存のAM2でも問題ないでしょう。
Dual Dynamic Power Management
メモリ性能をシステム負荷に応じて調整する機能。CPUコアとメモリ・コントロ−ラへの供給電力源を分離(Split Power Plane)することで、CPUコアとは別の電圧をメモリ・コントロ−ラに供給できる。これにより必要に応じてメモリ・コントロ−ラをより高いクロックで動作させ、メモリ・アクセス性能を向上させるなど、コアとメモリ・コントローラにおける消費電力と性能を最適化する機能。 これは、マザーボード側で、CPUコアとは別にメモリ・コントローラに供給する電圧を生成しなければ対応できない機能のため、従来のAM2マザーでは利用できない機能です。
AMD CoolCore
プロセッサの一部をダイナミックにアクティベートしたりターンオフすることによって、性能効率を向上させる技術。 つまり、プロセッサの各ブロックごとの使用状況に応じて、未使用ブロックへの電力供給をオフにして消費電力を削減する。(たとえば、メモリ・コントローラは、メモリからのリード動作中にライト・ロジックをターンオフし、システム消費電力を削減可能) これらの動作にはドライバやBIOSによる有効化は必要ない。ややこしい内容ですが、これもCPUの内部的な動作ですから既存のAM2でもおそらく問題ない。
Multi-Point Thermal Control
プロセッサの発熱が高くなり過ぎるのを防ぎ、より低温で静かなPC環境を可能にするとありますが、具体的には書かれていません。

AMD「Spider」プラットフォーム

最初に製品情報の写真を見て、フェノムに虫がついているのかと驚きました。虫じゃなくてクモ(Spider.icon)でした。写っているのに気付きましたか?。AMDによれば以下.....それで「クモ」なんですね。

AMDのPCパワーユーザ向けプラットフォーム「Spider」(コードネーム)は、プロセッサ、グラフイックスカード、チップセットをすべてAMD製品で構成した、かつてないコンピューティング・プラットフォームです。クラス最高レベルのコンポーネントの組み合わせにより、驚くほどの拡張性と卓越した効率性を特長とする、究極のコンピューティング・エクスペリエンスが実現します。

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2007年11月19日 作成:ita

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