IBM 32nm High-K MG

32nmプロセス「High-Kメタルゲート」で飛躍的な性能向上と低消費電力を実現

IBMによれば、 IBMと半導体共同開発アライアンス・パートナー(IBM-LED CHIP ALLIANCE)は「32nm High-Kメタルゲート・テクノロジー」の採用で 同じ動作電圧で45nmプロセスに対し、最大35%の性能改善を確認。 消費電力は動作電圧によって45nmプロセスに対して30%から50%の削減が可能としている。

さらに、同じテクノロジー・ディメンジョンでは一般的なポリシリコン・ゲート絶縁膜テクノロジー(Poly/SiON)に対して最高40%の性能改善が可能という結果を得た。 これらの性能と消費電力の大幅な改善は、High-Kメタルゲート評価回路およびIBMで製造されたテストチップで実証されている、とのこと。

IBMとその共同開発パートナーであるチャータード・セミコンダクター、フリースケール、インフィニオンテクノロジーズ、サムスン電子、STマイクロエレクトロニクスおよび東芝は共同で4月14日(米国時間)、米国ニューヨーク州イースト・フィッシュキルにあるIBMの最先端300mm半導体工場で製造された画期的な「High-Kメタルゲート」(高誘電率ゲート絶縁膜)を採用したデバイスが、業界標準のプロセスに対して性能と消費電力の両面で大幅な改善を達成したと発表しました。 IBM プレスリリース

AMDはこれまで、IBMと65nmおよび45nmにおけるSOI、銅配線、およびlow-k(低誘電体層間絶縁膜)製造技術の共同開発AMD 2003年1月9日に続き、2011年までのサブミクロン製造技術の研究開発と、 32nm世代、22nm 世代をターゲットにした未来技術の早期研究AMD 2005年11月02日さらに、2007/10/08にARM,Freescale,IBM,Samsung..などとSOI Industry Consortiumを設立などの動きがありました。

そして2007/12/10にはIBM、AMD、Chartered、Freescale、Infineon、Samsungで32nm High-Kメタルゲートの半導体技術を共同開発の発表itmedia 2007/12/11があり、これに東芝が32nm技術開発で参加EETIMES 2007/12/20、さらにいつのまにかSTMicroが加わり今回の発表になっているようですが、 pc.watch 4/15の記事を除いて、今回の発表になぜかAMDの名前は出ていません。

32nmプロセス技術では東芝とNECエレクトロニクスは提携関係にあり、IBMはこの他に32nmから先の基礎研究を日立と行うことを3月に発表とか、ま、とにかく最先端の製造プロセス開発は凄いことになっているようです。一方Intelは昨年から45nm「High-Kメタルゲート」を採用していますが、1社でこれをやるのは凄いことなのかもしれない。

米国IBMと日立製作所は3月10日、半導体デバイスのプロセス(線幅)を32ナノメートル(nm)以下に微細化するための基礎研究を、2年間にわたり共同で行うことで合意したと発表した。半導体素子の特性を原子単位で分析・評価することを目指す研究になるという。 computerworld 2008/03/11


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コメント(2)

今回の発表にAMDの名前が入ってないのはバルクCMOSに関しての発表だからでしょうね。
AMDはSOIだけでバルクCMOSのアライアンスには参加してませんし。
PC WacthにAMDの名前があるのは記事書いた人の早とちり?

一応IntelもSematechやIMECのプログラムには参加してるので完全に単独開発とは言えないかもしれませんね。
とは言えHKMGは完全に自社開発みたいだしやはり凄いです。

AMDは45nmの後半か、32nmでHKMGに移項するんでしょうが、SOIで実現できたわけではないので、今回の発表には関係ないということですね。
ま、その前に45nmを順調に立ち上げないといけないわけですが...。

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2008年4月15日 作成:ita

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