VL2330 バナジウム・リチウム二次電池
これはApple PowerBook G3(FireWire)のバックアップ バッテリーに使われているバナジウム・リチウム二次電池モジュールです。 以前このブログのVL2330バッテリーで紹介した時には、古い機種用のため、あまり感心がないだろうと思ってましたが、たまに問い合わせあります。当時の写真がありますから前回より詳しく紹介します。
Apple PowerBook G3から取り出したのがこれ。
Apple PowerBook G3のバックアップ バッテリー(VL2330)
Apple PowerBook G3(FireWire)と言っても、知らない方が多いとおもいます。これは2000年にAppleから発売されたコードネームPismo(ピズモ)と呼ばれるノートで、PowerPC750 400MHz、AGP2X、PC100-SDRAM、UltraATA/66の製品です。今となってはかなり低いスペックですが、それでも文章を書いたり、軽いサイトのブラウズ、DVDを見る程度ならそう問題はありませんでした。私は2006年にジャンクで入手し1年くらいは使っていましたが、今は押し入れの中です。
バックアップ バッテリー(VL2330 X4)モジュールを作る
PowerBook G3(FireWire)は経年変化で、このバックアップ バッテリーが劣化し、メインバッテーリーを交換すると日付がリセットさせるとか、起動できないという問題が起きたりします。(このバッテリーをはずしても起動は出来るが、バッテリーの劣化の程度によっては起動不良が起きる)そこで秋葉原 鈴商から手に入れたVL2330を使って、自分でバナジウム・リチウム二次電池モジュールを作る方法を紹介します。
まず、純正品の表面のフィルムに真横から切れ目を入れ、枝豆から豆を取り出すように中身を取り出す。
取り出すとこのようにVL2330が4つ出てくる。VL2330 2つを並列にして1組とし、それが直列に接続されています。赤は+、黒は-、中間からは白のケーブルが出ているので、最終的にこれと同等の配線にすれば良いわけです。劣化した電池は廃棄しますが、表面のフィルムと純正コネクターケーブルは再利用します。
秋葉原 鈴商で買ったVL2330の写真がこれ、写真は2個ですが4個必要。
鈴商のVL2330フィルムをはがし、折り畳まれたタブをまっすぐに直します。さらにコネクタケーブルをはずしたのが以下。
並列接続になるよう、このように組み合わせケーブルを半田付け。
それを上下に重ね、直列になるように下のように半田付けする。
もともとついていた純正コネクターのケーブルを半田付けして、熱収縮チューブをかぶせる。
最初に切れ目を入れ外した「豆のさやのようなフィルム」の中に新しいVL2330x4を収める。
切り口をテープで止め完成。上がオリジナル。下が自作したVL2330x4のバッテリー。
写真で黒のホルダーが、もともとこのVL2330が入っていた場所。キーボードを開け、DVDドライブをはずした下にあります。
写真のようにホルダーに横から差し込み、コネクターを接続すれば完了。
DVDドライブの下になるので、加工時に半田をぼってり盛ると、この時に支障が出る。自作したVL2330x4の厚みが、オリジナルの厚みとそう変わらないようにするのが最大の注意点かもしれない。
これで正常に動くはずです、お試しください。
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