PhenomII X3 720#2

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PhenomII X3 720は3コアですから・・・

PhenomII X3 720において4コア化が可能かもしれない・・・の続編ですが。下のplusd.itmedia引用で「Phenom II X3はもともとクアッドコア構成なのを1コア無効にしているだけ」とありますが、「・・だけ」で済ましてはまずいだろう、そこだけを取り上げると誤解される方もいるのではないかと思う。

「クアッドコア構成なのを1コア無効にしているのは事実だけれど、たとえ4コアとして認識できたとしても正常に動作するとは限らない」というのが実態です。アークがitmediaに掲載されている部分だけを言ったとは思えません。ここを御覧になっている方のほとんどは「そんなことあたりまえ」と思っているはずですが、知らない方もいるかもしれないので、念のため。

登場当初は「動作クロック倍率可変のBlack Editionといえども、しょせんはトリプルコア。やはりクアッドコアを待つユーザーが多い」(TSUKUMO eX.)などのコメントが多く、ヒットとはほど遠い状況だった。  そこから一転して大ブレイクとなったのは、ある情報が広まったことがきっかけだ。パソコンショップ・アークは「Phenom II X3はもともとクアッドコア構成なのを1コア無効にしているだけなんです。それでBIOS設定を少しいじるだけで1コア復活できるという情報が流れ、いきなり飛ぶように売れ始めました」と語る。突然の大ヒットを受け、T-ZONE.PC DIY SHOPなど、売り切れとなるショップが頻出している。

plusd.itmedia 3/02

AMDのクアッドコアCPUは良品率を上げるため、4つあるコアのうち、いくつかのコアが「検査の基準を満たさなかった」としても、そのコアだけを無効にして動作できる構造になっています。さらにL3 Cacheにおいても特定のブロックを無効にして動作できる構造です。これはAMDのCPUに限ったことではなくIntelやGPUにおいてもほぼ同様のしくみのはずです。

検査の基準を満たさないとは?
動作不良はもちろんですが、定格温度上限での動作が保証できない場合も含まれます。このため定格温度上限付近でないと異常が起きないCPUも含まれているだろう、と考えないとまずいわけで、とりあえず動いたとしても、全く安心はできません。

「Phenom II X3 720 Black Edition」のQuad-Core化を試したあるショップ。同 一ロットの製品を2個、同一環境で試したところ1個はNG、1個はQuad-Core化に成功 したとのこと。ちなみに、本日25日に秋葉原で在庫が確認できたのは2店舗のみ。ほと んどのショップで完売、もしくは発注はしたものの未入荷となっているようだ。

エルミタージュ秋葉原 2/26

PhenomII X3 720は4コアで動作できるのか

ネタとしては4コア化は、とても興味深い話ながら・・・

特定の製品の量が足りない時や、販売戦略上の都合で正常に動作する製品の一部の機能を無効にして出荷されることも、まれにはあります。また、定格温度上限での動作を保証するためにはより厳しい上限温度が基準になっているため、通常の使用条件では動作するものも含まれるでしょう。このため動かないとも言えないところが微妙です。

しかしながら今回、PhenomII X3 720を4コアで動くか試している方の多くは、これらを承知でやっている。あるいはゲームとして楽しんでいるだけですから、PhenomII X3 720が4コアで動くことに期待しないでください。 それを踏まえた上で試すなら、以前はIntel社のページからリンクされていたCPUの熱ストレステストであるPrime95 : Torture-test を実行してみてください。数年前L2 Cacheを復活させて普通に動作したAthlon XPを見事落としてくれた実績があります。現在どこにあるか探してみましたが、たぶん以下のリンクです。

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2009年3月 3日 作成:ita

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