ノートPCの液晶バックライトさえ交換できれば・・・。
以前からそう考えていましたが、なかなか試そうという気にはなりませんでした。しかし今回、バックライト切れの液晶パネルと、割れた液晶パネル各1枚が手元にあるという、バックライト交換を試すしかない状況が出来上がってしまいました。しかし・・・結果から先に言うと、バックライト交換は見事に失敗してしまいました。
冷陰極管の交換を試す
バックライトは、液晶の裏側の導光板のサイドに冷陰極管、通常CCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp)があり、それをコの字型の反射板が包んでいるという構造です。
このコの字型の反射板をはずし、冷陰極管を交換して組み戻せば良いわけです。反射板はプラスチックのフレームに両面テープで貼り付けられていたので、これを引きはがすようにして反射板と冷陰極管を取りはずしました。さあ、問題はこれを逆の手順で戻せるかどうかです。これが上手くいけば新しい菅に差し替える目処が立つのだが・・・やってみると、なかなかもとに戻すことができません。
冷陰極管の交換は想像以上に困難!
何度か戻す方法を試すうちに、どこかで余計な力が加わってしまったのか、液晶面にヒビが入ってしまいました。あまりキズのない良さそうな液晶だっただけに残念です。液晶パネルの反射板をはずして冷陰極管を交換するという作業は想像以上に難しいようです。
割れた液晶
割れてしまったものはしょうがない。次につなげるために、気をとりなおして構造を調べ、この液晶パネルの組み立て工程を推測することにしましょう。
コの字型の反射板の形状と両面テープの使い方から、、最初にプラスチックのフレームにコの字型の反射板をセットし、冷陰極管を差し込む。その後導光板を差込み、数枚のフィルムを重ねる。最後に液晶とコントローラをセットし、金属フレームを取り付ける、という工程に見えます。この工程で組んでいるなら、最後に反射板を取り付けるというのは無理な作業なのかもしれません。
そこで、完全分解して最初にコの字型の反射板をセットする方法で試すと、組み立てることが出来ました。しかし、この方法では難易度が高すぎて、危険です。
冷陰極管を横に引き抜けないか?
普通の手順での交換が困難なら、普通じゃない別の手順を考えるしかありません。そこで思いついたのが、コの字型の反射板はそのままにしておき「冷陰極管だけを横に引き抜けないか」ということです。
プラスチックのフレームには冷陰極管を左右に動かないようにするツメがありますが、それを除去し、冷陰極管の配線をはずしてから、引っぱってみると、なんとか抜けそうな感じです。(ただし、冷陰極管の中央に入っているOリングが脱落しないようにする工夫が必要かもしれない)
この方法で一度引き抜いた冷陰極管を再び差し込み、配線をハンダ付けしたのが上の写真です。今回は自分で再組み立てしたパネルで試したものですが、新規のパネルで同様なことが出来れば、こんどは冷陰極管の交換がうまくいく・・・かもしれません。
LTD141ECQF (FMV-MG75T)
LTD141ECQF 1024X768 14.1インチ光沢液晶
東芝松下ディスプレイテクノロジー製
冷陰極管 実測:292mm、直径2.0mm
東芝は、2009年4月1日、東芝松下ディスプレイテクノロジー(TMD)を完全子会社化すると発表、新社名は東芝モバイルディスプレイへと変更。